9・11と伊号潜水艦

本日9月11日はあの忌まわしい米同時多発テロから早いもので20年になりました。
僕が経験した重大ニュースで、当日をハッキリ記憶している主だった出来事は自然災害を除くと、昭和天皇崩御とこのテロ事件になります。
2001年9月11日の夜、テレビのニュースで事件を知り、平日で翌日は仕事にもかかわらずほぼ徹夜でNHKにかじりついていました。ワールドトレードセンターへの2機目の突入はライブで見てしまい、いったい何が起こっているのか気が動転したのを覚えています。
歴史上、世界情勢がガラッと変わった出来事はいくつもありますが、この卑劣なテロ行為もその一つだったと思います。

さて、僕の専門は軍事なので(歯科ではありません)、ちょっとうんちくを披露させてもらうと、20世紀以降、正規軍でアメリカ本土を攻撃した(できた)唯一の国は実は日本(大日本帝国)です。1914年勃発の第一次世界大戦以降、アメリカと戦った国でまともな海軍力を有した国がほとんどなかったのもありますが、他の列強国から大洋を隔てて遠く離れた広大な国土を有した超大国という地政学的な有意差もあり、今も昔も全世界が束になっても攻め落とすのは不可能な国です。
では日本海軍はどうやってアメリカを攻撃したかというと、浮上した潜水艦からの砲撃と搭載した偵察機からの爆撃でした。使用機材はイ25潜水艦と零式小型水上偵察機でした。もちろん、戦果は微々たるものでしたが、その意義と効果は決して小さくはなかったと思います。
まあ、当時の潜水艦の使い方としては非効率的だったと思いますが、微力ながら意地は見せてくれました。
ちなみに、攻撃機3機搭載のイ400型潜水艦(現代の原潜並みの大きさ)は世界初の戦略潜水艦だったこともお忘れなきよう!
みんな大好き戦艦大和は残念ながら時代遅れでしたが、イ400潜は時代を先取りしていたのです。

21.09.11 Saturday｜カテゴリー：趣味